【技術書典17】に出展、 新刊に初めての短編小説「リフレクション」を販売します

  11月3日(日)池袋・サンシャインシティにて開催される技術書典17に、サークル名「FUNCTION」として「こ16」ブース(はたらくをテーマにした特集島)で出展当日は新刊の初めての短編小説リフレクション」を「電子+紙」で優先販売します。紙版は会場限定100冊です。



以下、イベント開催情報をご確認の上、ぜひ会場またはオンラインマーケットにて本書籍を手に取っていただけると嬉しいです。

イベント詳細

オフライン開催 会期:2024/11/3 (日) 11:00~17:00 会場:池袋・サンシャインシティ 展示ホールD(文化会館ビル2F) 参加:入場無料
チケット購入:https://techbookfest.org/mypage オンライン開催 会期:2024/11/2 (土) 〜2024/11/17(日) 会場:技術書典オンラインマーケット

開催情報の詳細はこちら

「こ16」 がブースの場所です


小説を書き始めたきっかけ

昔から漠然と「いつか小説を書いてみたい」そんな思いを抱いていたものの、小説を書くなんて難しいし、私には無理。と叶わぬ夢のように思っていました。

ではなぜそんな私が、筆を手に取ったのか。

それは、技術書とお金の話 夏の夜 #技術書とお金 のイベントで出会った作家・朱野帰子さんのアドバイスが大きなきっかけでした。

「小説を書いてみたい」という漠然とした思いを持ちながら、どう書き始めれば良いのか分からないままでしたが、朱野さんに「まずは書きたい気持ちを大切に」と励まされ、そして形にする方法を教えていただきました。 書きたい内容も漠然とですが決まっていて、私が実際に経験したことや、日々感じてきた心の葛藤を元にしています。仕事、家族、自己成長…その中で見失いがちな「本当に大切なもの」を見つめ直す瞬間を物語に込めたいと思いました。


私がIT業界に携わるようになってから、毎日がとても忙しくなり、当時小学生だった息子はそんな私を助けるために、家でカンファレンスのノベルティを梱包する手伝いなどをしてくれていました。高校生になると、ISUCON夏祭りの手伝いや #技術書典 の売り子としてもサポートしてくれました(明後日も売り子をしています)。

これまで、関わってきたエンジニアの話や自分の仕事、コミュニティの話を息子にもたくさん聞かせてきました。母を陰ながらサポートすることで、他の子供には経験できない唯一無二の体験をしてきたのかもしれません。そんな経験を入試の面接で語ったそうです。自分の忙しさにかまけてしっかり向き合えなかったことも多かったですが、彼が自分の道を見つけてくれたことを心から嬉しく思います。 #技術書典17 の新刊「リフレクション」は、仕事、コミュニティ活動、子育てにおいて何にフォーカスすべきか悩み、苦しんだ思いを主人公の加奈子に詰め込みました(物語はフィクションです)。ぜひ読んでみてください📚


小説を書くことの難しさ

今回の作品を書き上げる過程で、改めて「小説を書くことはこんなに難しいのか」と痛感しました。特に、心の動きを文章で表現する難しさは計り知れません。
自分が感じた繊細な感情を、どのように言葉にすれば読者に伝わるのか。頭で理解している感情をそのまま言葉にするだけでなく、読者の心に響く形で表現するにはどの言葉が最適なのか。表現に迷い、さまざまな言葉を試し、時には一つの文章を何度も書き直す日々が続きました。 さらに、情景描写の難しさにも苦しみました。心の風景を鮮明に描くためには、単に情景を説明するだけでなく、主人公が感じる温度や空気、静けさやざわめきまで、細やかに表現する必要があります。これまでは、目に見えるものを言葉にするだけでも難しいと感じていましたが、目には見えない心の内側を描き出すのはさらに難しく、そこに膨大な時間とエネルギーを費やしました。(そしてあまりうまくいかなかった。笑) また、言葉の選び方ひとつで印象が大きく変わるため、細心の注意を払いました。同じ感情でも「寂しい」とするか、「孤独を感じる」とするかで、登場人物の心の深さや物語全体の雰囲気が変わります。自分の中にある言葉の引き出しを探し、どの表現が最もふさわしく、心の奥に響くかを試行錯誤しました。 主人公である加奈子は、何度も心が苦しくなります。「胸が締め付けられそう」「心がギュッとする」「張り裂けそう」など、彼女の胸が壊れてしまいそうになる瞬間を、何度も描きました(笑)。語彙力や表現力は、たくさんの言葉と向き合ってきた人だからこそ深まるものなのかもしれません。 それぞれの表現にこだわることで、物語に魂が宿るように感じています。


短編小説『リフレクション』

今回の新刊『リフレクション』は、シングルマザーとしてキャリアを追い求める加奈子を主人公に、仕事と家庭のバランスに苦しむ物語です。
周囲から「できる人」として評価され、成功を積み上げてきた彼女。しかし、息子・真琴との時間を失い、心身共に限界を迎えたとき、自分が何を本当に大切にするべきかを改めて問い直します。

この物語は、現代を生きる働く人々に向けて、「何を犠牲にしても達成したいものが本当に必要なのか?」という問いを投げかけます。日常に埋もれがちな自分らしさ、そして自分が大切にすべきものを見つけ出すためのヒントが詰まっています。

最後に

多くの方々の支えがなければ、この作品を完成させることはできませんでした。「書けませんでした」ではなく、「頑張って書けました!」と誇りを持って言えるようにと心に誓い、試行錯誤の末に生まれたこの作品です。


最初は丁寧に描写していたのに、最後は足早にテンポよく進んでいた(笑)といったレビューもいただきました。初心者ゆえに至らぬ点も多いかと思います。私自身まだ小説の正解の姿に辿り着いていません。 しかし、今回を通して初めて小説の世界に一歩足を踏み入れることができ、言葉の奥深さに触れたことで、また書いてみたいという気持ちが生まれました。
未熟な作品ではありますが、少しでも皆さんの心に寄り添えるものになっていることを願っています。
ぜひ技術書典17にて『リフレクション』をお手に取ってみてください📚


『リフレクション』





コメント