前回の記事では、「STREAMYARDでBGMを配信する時に注意したいこと - AUDIO設定編」でBGMを流す時のStreamYardの設定について紹介した。
今回は、BGMの音質クオリティを上げるために導入した、FOSTEX HP-A3 について紹介する。
FOSTEX HP-A3とは
FOSTEX HP-A3は、USB バスパワーで駆動するコンパクトな32bit DAC + 高音質ヘッドホン・アンプだ。以下の特徴がある。
- USBバスパワーによる電源駆動。
- PLL専用電源を搭載し、電源を再生成することでより高い安定化を実現。
- スタジオで使用される高インピーダンスヘッドホンも十分にドライブ可能なヘッドホンアンプを搭載。
- AKM製 32ビットDAC AKM AK4390を採用。
- オーディオ用高品位コンデンサーや高級オーディオ用OPアンプなど、厳選したアナログ部品を採用。
- USB/デジタル(OPTICAL)のインプットセレクターを搭載。
- ヘッドホン/RCA(アナログ)のアウトプット・セレクターを搭載。
簡単に説明すると、パソコンやスマホから流す音楽をより高音質で楽しめるのがUSB-DACだ。低価格のものから色々な種類があるので手軽に導入しやすい。
また、DACとはDigital to Analog Converterの略でデジタル信号をアナログ信号に変換する機器のことを指す。USB-DACは、パソコンとUSBケーブルで接続し、パソコンから送られてくるデジタル信号をアナログ信号に変換する機器のことを言う。パソコン内の各種音声ファイルを高音質で再生できることがメリットだ。
パソコンにもDACは内蔵されているのだが、音楽用に作られているのわけではないので、高品質とは言えない。
パソコンで高音質な音楽を楽しみたい場合は、USB-DACがおすすめだ。
配信用のBGMを高品質にする
私はiTuensを使ってBGMを配信に流している。パソコンのイヤホン出力からミキサーに音を送り、StramYardのマイク入力から配信する方法だ。
この配信されたBGMは、パソコン内蔵のDACで処理されたのものなので、高品質ではない。
そこで、HP-A3を使うと、高品質に処理されたBGMを配信することが可能になる。
以下図が、実際にYouTubeに音楽が配信されるまでの流れだ。
音質を比較してみる
では、実際にどれくらい音質が変わるのか比較してみた。
- パターン1(OFF):イヤフォン出力から直接ミキサーに送り(上記図の3をスキップ)、ミキサーとUSB接続している別のパソコンで音楽を流し録音する。
- パターン2(ON):パソコンからUSBでHP-A3に接続し、HP-A3からミキサーに送り、ミキサーとUSB接続している別のパソコンで音楽を流し録音する。
音質の変化をモニタリング用のヘッドフォンでも聞いてみたが、明らかに違いがあることを実感できた。
- 音の解像度・躍動感が増す
- 低音の音圧、響きはよりクリアに
- 中高音の繊細さアップ
- あらゆる感触が向上
音質の比較動画
試聴環境によっては分かりづらいかもしれないが、音質の比較動画も作ってみた。
低音の響きや音圧の広がりの違いが分かりやすい、以下リンクで比較してほしい。
また、音楽と波長を連動させるアニメーションを作ってみたいと思っていたので、ついでにAfter Efectsのオーディオスペクトラムを使って動画を作成したみた。
After Efectsを使うことで表現の幅が広がるのでとても面白い。音に合わせてスピーカーも動いているのは気付いていただけただろうか...
最後に
配信のBGMを高音質にする必要性は、何を配信したいかで大きく変わってくる。
また、視聴者の環境によって音質のクオリティは変わってくるので、そこまで気にする必要はないのでは?と言う意見もあるだろう。違いも本当に些細なので、トーク中心の配信などでは音楽専用に作られたUSB-DACを導入しなくても問題ないとは思う。
ただオープニングで音楽使ってみたり、音楽自体を配信するチャンネル、少しでも品質を向上させてみたいと思う人には、USB-DACの導入をお勧めする。
そもそもUSB-DACは、音楽を高音質に聴くために使われていることが多く、配信のために使う人はあまりいないだろう。普段からYouTubeやSpotifyなどパソコンから音楽を聞いて仕事をしている人も、ぜひ使ってみて欲しい。
高音質の音楽を聴くことで、作業効率がアップするかもしれない。
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